ありのママ。とんかつパパ。

より自然に、よりシンプルに。かたよらず、こだわらず。流れるような人生に、ちょっとした小ネタを。

朝食を食べるか食べないか…ではなく、何を食べるか

courrier.jp

 周囲でちょっと話題になったこの記事。よく読むと、いろいろツッコミどころ満載なので、なんとなく書いてみます。

 

「これらの効能は信頼性のない実験に基づいた“思い込み”で、いままでにきちんと検証されたことがない」

 ほうほう。科学的な検証がされていない思い込みということですね。ここで言いたいのは

  • 新陳代謝を上げる
  • 脳を活性化させる
  • 病気や肥満を防止する

 という朝食を取った時の恩恵が、科学的に証明されるかどうか…というのが論点のようですが、読み進んでみても「脳を活性化させる」という点については、少なくとも触れられていません。また、「病気や肥満を防止する」という点についても「カロリー」の大小でしか語られておらず、摂取する栄養素のバランスについては何も言及されていません。

 近年、糖質制限(炭水化物を少なく、たんぱく質・脂質を多く取る)が話題になっていますが、炭水化物を多く取ると血糖値の上下が大きく、空腹感も出やすい…ということが言われています。ここで語られている一日の摂取カロリーが多かった群(朝食を取った群)は、炭水化物を多く食べてるのではないか?との疑問が挙がります。逆に、たんぱく質・脂質が多ければ、この実験の結果は変わってきたのではないかと思います。摂取した栄養素のバランスが分からないので、このあたりは何とも言えないポイントです。

 この記事も、後半になってくると論点がよくわからなくなってきました。

「米国では7世帯のうち1世帯は飢えに苦しんでおり、空腹だった子供がお腹いっぱいになれば成績が上がるのは当然だ」と指摘。

 へ?その科学的な根拠はどこから来るのでしょうか?元々、科学的な検証がされていないということで、この記事がスタートしていたと思っていたのですが。さらに、ダメ押しが

「朝食を準備できる、社会的・経済的に安定した家庭環境」に注目すべきだ

  もう、ここまできたら、栄養学とかどうでもいい話になりました。(笑)

 

 最後のシメで

「朝食を食べることに、何の意味もないとは言いません。しかし、『朝食を食べれば健康になる』という考えは、企業の販売戦略が作り出したものであり、私たちがそれを盲目的に信じすぎていることを知っておくべきです」

 とありますが、僕の観点からすると

 

 「『盲目的に信じすぎていること』に対するネガティブキャンペーンで注目を浴びようとしている記事があることを知っておくべきです」

 

かな。(笑)