ありのママ。とんかつパパ。

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なんでもかんでも、「てんかん」に結びつけようとしてません?

news.livedoor.com

 
 また痛ましい事故が起きてしまいました。いろいろ原因を調べてる最中のようですが、ひとつ新たに判明した(ような)ことがあります。
 
「『症候性てんかん』と診断された」
 
と。
 
 この記事ですが、ちょっと悪意を感じたので、少し解きほぐしてみます。解きほぐすために、「てんかん」とは何か、次のサイトを読んでから進んでください。
 
 はい、まず
 
「症候性てんかん」と診断された
 
ですが、そもそもてんかんとは
 
てんかん発作は繰り返しおこることが特徴です。そのため、1回だけの発作では、ふつうはてんかんという診断はつけられません。
 
という定義です。自覚症状もないというのは、過去に発作は起きていないということでしょう。そんな状態で「てんかん」と診断されるのはおかしいです。
 
百歩譲って、「症候性てんかん」だったとしても
 
当時、発作が起きていたかどうかは不明としている。
 
事実か分からない状態なのに、記事にしてるわけです。また、「症候性てんかん」というのは
 
<症候性てんかん
脳に何らかの障害や傷があることによって起こるてんかん
例)生まれたときの仮死状態や低酸素、脳炎、髄膜炎、脳出血脳梗塞、脳外傷
 
というもの。前述の「1回の発作では、てんかんという診断はつけられません」というのが正しければ、髄膜炎、脳出血、脳外傷…などの病名で報道されるところです。
 
 
さて、どうでしょう?同じ報道を
 
てんかん患者が…」
 
というのと、
 
脳出血により…」
 
というので、受ける印象はどう違うでしょうか?
 
おそらく「てんかん患者が…」の話だと、「またか!」という反応なのではないでしょうか。
 
それをこの記者は分かってて、
 
てんかんは薬で発作を抑えることができ、適切な治療を受けていれば運転に支障はない。
 
でフォローしてますが、
 
 
「結局、てんかん患者に対する不安を煽りたいんでしょ」
 
 
と見えてしまいます。
 
書き方ひとつで、読み手が受ける印象は随分変わります。逆に言うと、書き手は読み手が受ける印象を操作できるということです。読み手はそんな点を注意しながら記事を読む必要があると思います。
 
あ、当然僕の記事もそうですよ。(笑)

 

知っておきたい「てんかんの発作」

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